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PCベースの制御システムを実現する仮想PLC

1.PLCplus3つの特長

特長1. ハードウェアにPCを利用したPLC

「PLCplus」は、PCハードウェアを活用してPLC機能を実現します。
  1. 専用のPLCハードウェアが不要
    ① 標準PCハードウェアを使用することで、マルチベンダーで調達性が向上
    ② ハードウェア選定の柔軟性が高い
  2. PCの高性能CPUを利用
    ① 100μs周期でのラダー実行が可能
    ② 複数のPLC処理を1台の「PLCplus」で実行可能
  3. Windowsの活用
    ① PLC機能だけでは無くPC上で動作するWindows活用可能
メリット
コスト効率と調達性の向上、優れた処理能力、Windows環境との統合運用

特長2. 統合できる実行環境

従来は別々のハードウェアで運用されていた機能(HMIや情報処理など)を統合し1台のPCで実現できます。
メリット
設備構成のシンプル化、ハードウェア管理やコスト削減、データフローの効率化

特長3. 性能のスケーラビリティ

「PLCplus」は、PCの性能に応じて処理能力や実装機能を柔軟に拡張可能です。 これにより、小規模な制御システムから大規模なシステムまで、あらゆる規模に対応します。 必要に応じて、CPUやメモリなどのスペック変更だけで性能を向上させることができます。
メリット
使用環境に応じた最適なパフォーマンス、コスト、アップグレードの柔軟性

2.仕様

2-1.動作環境

No 項目 詳細
1 Windows Windows 10 以降
2 INtime(INtime組み込み時) INtime 6.4 以降
トレーサブルコントローラ 6.4 以降
3 メモリ使用量 64MB
4 言語対応 日本語

2-2.基本仕様

No 項目 詳細
1 プログラム言語 ラダー、FBD、IL、C言語
2 タスク 実行タスク数 32タスク
サイクリック周期 0.1~1,000ms
タスクの種類(制御方式) サイクリック
3 入出力デバイス点数 256KByte
4 PLCプログラム最大ステップ数 約500,000ステップ
5 リテイン機能 対応
6 ファイル入出力 対応:外部記憶(HDD/SSD/USBメモリなど)
7 Run中書き換え 対応

2-3.対応ファンクション

No 命令の分類 内容
1 基本命令 比較演算命令 =,>,<などの比較
2 算術演算命令 数値の加減乗除
3 型変換命令 各データ型へ変換
4 データ転送命令 指定されたデータの転送
5 その他 タイマ、カウンタ、エッジ検出、優先権
6 応用命令 論理演算命令 論理和,論理積などの論理演算
7 ローテーション命令 指定されたデータの回転
8 シフト命令 指定されたデータのシフト
9 ビット処理命令 ビットセット/リセット
10 文字列処理命令 ASCII変換,文字列変換,浮動小数点データ 文字列変換,文字列処理など
11 特殊関数命令 三角関数,度 ラジアン変換,指数演算,自動対数,平方根
12 データ制御命令 上下限リミット制御など
13 PID命令 PID制御命令 偏差PID制御、微分先行型PID制御(PI-D)演算機能、比例微分先行型PID制御(I-PD)演算機能など
14 Win命令 ファイルアクセス命令 ファイルオープン、リード、ライト、クローズ

2-4.対応データ型

No 種類 データ型
1 ビットデータ型 BOOL(ブール)サイズ:1バイト
BYTE (長さ 8 のビット列) サイズ:8バイト
WORD (長さ 16 のビット列 ) サイズ:16バイト
DWORD (長さ 32 のビット列) サイズ: 32バイト
2 整数型 SINT(単精度整数) サイズ:1バイト
INT (整数) サイズ:2バイト
DINT (倍精度整数) サイズ:4バイト
USINT (符号なし単精度整数) サイズ:1バイト
UINT (符号なし整数) サイズ:2バイト
UDINT (符号なし倍精度整数) サイズ:4バイト
3 浮動小数点型 REAL (実数) サイズ:32バイト
LREAL (ロング実数) 64バイト
4 配列型 未対応
5 構造体型 未対応
6 文字列型 STRING(文字列) 80文字
7 時刻型 TIME(継続時間) 4バイト

2-5.対応機能

No 種類 内容
1 ユーザーファンクション ユーザーが独自のファンクションを作成する事が出来ます。
2 リテイン コントローラ終了時の値の状態を保持します。
3 RUN中書込み PLCプログラム実行しながらプログラムを入れ替える事ができます。
4 モーション制御 PLCプログラムからモーション制御が行なえます。
5 データベース接続 制御データをデータベースへの保存機能
6 HMI連携 市販のHMIや弊社のHMIとの連携が容易に出来ます。
7 挙動監視 映像や入出力を監視し、条件に応じてイベントを検知し、アクションを実行する機能です。
8 マルチメディア 動画、静止画、音声で通知、メール送受信、遠隔操作の3つの機能を提供します。

2-6.対応I/O

No 種類 データ型
1 入出力 直I/Oボード(デジタル、アナログ)
EtherCAT
2 コントローラ通信 FL-net
EtherNet/IP
CC-LinkIE Control
三菱MCプロトコル通信
オムロンFINS通信
3 外部通信 Ethernet
シリアル通信
OPC UA
MQTT
FTP

3.製品体系

1. PLCplus コントローラ

PLCplusコントローラは、産業用PC上に仮想PLC『PLCplus』を組み込んだ、PCベースのPLCコントローラです。
お客様がPCベースのPLCを安心してご利用いただけるように、マイクロネットがPCの選定、リアルタイムOSや関連ソフトウェアのセットアップ、そしてハードウェアおよびソフトウェアに対する一貫したサポートを提供いたします。
PLCplus-3010
PLCplus-U200

2. PLCplus Studio

『PLCplus Studio』は、PLCplus専用の開発キットです。
ラダープログラミングやオンラインデバッグ機能などが含まれています。一般的なPLCと同様に、Windows PCにインストールして使用できます。また、PLCplusコントローラ内のWindowsにもインストール可能です。
開発画面

4.入手方法

『PLCplus』は現在、開発中の製品です。
α版の評価環境の貸し出しをご希望の方は、営業までお問い合わせください。

5.PLCplusコントローラ

すぐにPLCplusコントローラを利用いただける標準モデルをご用意しています。

■ PLCplusコントローラ標準モデル一覧

マイクロネットでご用意しているコントローラは以下のモデルです。
本機以外のコントローラも承っておりますのでご相談ください。
製品形式

mnEPC-3010

RT-edge-3010

INplc-3010

RTC-3010

PLCplus-3010

mnBX-U200

RT-edge-U200

INplc-U200

RTC-U200

PLCplus-U200

製品画像

EPC-3010

BX-U200

製品概要
  • Core™ i5 搭載モデル
  • PCIスロットによる高い拡張性
  • LANポート3基実装
  • Atom® E3940 CPUのミドルモデル
  • EtherCAT® マスター標準搭載
  • USB Type-C搭載、高い利便性と拡張性
評価レポート EPC-3010/P4 評価レポート BX-U200 評価レポート
CPU Core™ i5 6500TE ※1 / 2.3GHz / 4コア Atom® CPU E3940 / 1.6GHz / 4コア
メモリ 8GB ※1 4GB
ストレージ HDD 500GB ※1 M.2 2242 SATAⅢ 32GB
LAN 1GBit x 3 1GBit x 2 (EtherCAT® x 1)
USB USB 3.0 x 6 USB 3.2 (Type-A) x 2
USB 3.2 (Type-C) x 1
シリアル RS-232 x 4 なし
拡張スロット PCI x 2 ※2 なし
ディスプレイ HDMI x 1 / DisplayPort x 1 / DVI-I x 1 DisplayPort x 1
フィールドバス (オプション) EtherCAT®マスター機能
その他 GPIO 6点 なし
Windows

Windows 10 IoT Enterprise ※3

Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC x64

Windows 10 IoT Enterprise ※3

Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC x64

電源 定格入力電圧 100-240VAC DC12-24V (ACアダプタはオプション)
消費電力 210-216W 44.4-45.6W
本体サイズ
WxHxD(mm)
262 x 143 x 262 110 x 29 x 90
本体重量 約4.8kg 約0.42kg

※1 カスタマイズ可能です。
※2 拡張スロット無し、またはPCI x 3 + PCIe x 1にカスタマイズ可能です。
※3 Windowsのエディションについてはお見積り時にご相談下さい。

■ I/O・通信デバイス等の周辺機器オプション

フィールドバスデバイスのEtherCAT®スレーブや、その他の追加機能などのオプション製品がございます。
お気軽にご相談ください。

6.PLCplus Studio

『PLCplus Studio』は、PLCplus専用の開発キットです。
このツールはラダープログラミング機能やオンラインデバッグ機能などが含まれています。

■ 開発時画面

■ オンラインモニター画面

■ キーボード入力操作

マウス操作でのドラッグ&ドロップ等でのラダープログラム作成はもちろん、熟練者向けのキーボードによるラダープログラムの作成も行えます。

下記はキーボード入力の一例です。
接点・コイル・接続線
F5
a接点
F6
b接点
F7
コイル
F8
ファンクション
Ctrl
接続線挿入・削除
回路編集
Shift
範囲選択
Ctrl
c
選択範囲の
回路コピー
Ctrl
v
コピーした
回路の張付け
Ctrl
x
選択範囲の
回路切り取り
Ctrl
z
1つ前の状態に戻す

■ ラダー移植支援

ラダープログラムの移植に使用出来るファンクションの提供や技術資料の提供なども行っています。

1) ラダー移植に必要なファンクションなどの提供を行います。

日本国内で多く使われているハードウェアPLCからPLCplusへと移植する際に便利な機能をファームウェアとして
提供します。
提供ファンクションの一部を紹介
No ファンクション名 概要
コントロール配列
1 TON_Array 配列型タイマー
2 CTU_Array 配列型カウンタ
型変換
3 BIN16_TO_BIN32 INT型のL,Hを渡して、DINT型にして返す
4 BIN16_TO_UBIN32 INT型のL,Hを渡して、UDINT型にして返す
5 BIN32_TO_BIN16 DINT型を渡して、INT型のL,Hにして返す
インクリメント・デクリメント
6 BIN16_INC INTとしてインクリメントする
7 BIN16_DINC INTとしてデクリメントする
8 BIN32_INC UINT型としてINC処理を行う

2) ラダー移植に必要な技術資料などの提供を行います。

例:技術資料「PLC命令をPLCplusへ置換する方法」
※上記資料は今後作成を予定しております。
※本ページに掲載されている情報は、予告なく変更される場合があります。予めご了承ください。
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