PCプラットフォームによる PCプラットフォームによる 産業用ソリューションプロバイダー 産業用ソリューションプロバイダー


採用情報


お問合せ

JapaneseEnglish

  • PP278
ホーム > RT-edge > コンテナ仕様 I-I/Oコンテナ EtherCAT
I-I/Oコンテナ EtherCAT
最終更新日:2023/12/20 
 概要
「EtherCAT®」(Ethernet for Control Automation Technology)は、Ethernetと互換性のあるオープンなフィールドネットワーク技術で、効率の高いデータ転送により、高速かつ高精度の制御が可能な、マシンコントロールに最適化された高速なフィールドネットワークです。

I-I/OコンテナECAT(EtherCAT) では、EtherCATサイクリック周期毎にEtherCATスレーブとやり取りされるデータ(プロセスイメージ)とタグとをリンクさせることで、ユーザーはEtherCATプロトロルを意識することなく、タグへのアクセスによりEtherCATスレーブに対してデータのやり取りを行うことができます。
I-I/Oコンテナ EtherCAT 構成
 特長
プログラムレスでのEtherCAT通信
EtherCAT通信を行うのにプログラミングを行う必要はありません。EtherCAT サイクリック周期毎に EtherCAT スレーブとやり取りされるデータ(プロセスイメージ)とタグとをリンクさせることで、ユーザーは EtherCAT プロトロル を意識することなく、タグへのアクセスにより EtherCAT スレーブに対してデータのやり取りを行うことができます。
プロセスイメージをそのままタグへ
タグの設定はプロセスイメージのオフセット値を指定することで指定できます。
タグの設定
 仕様
I-I/Oコンテナ ECAT固有の仕様は以下の通りです。
動作プラットフォーム 工業用PC
対応プロトコル EtherCAT
基使用ドライバ micronet社製 RSI-ECAT-Master (v4.1.0以上)
データ更新タイミング 1ミリ秒周期~65,500ミリ秒周期
デフォルト1ミリ秒
※使用タグ数によってデータ更新が遅れる場合があります。

Edge ECAT I/O ポート
データの読み書きはEdge ECAT I/O ポートと呼ばれる仮想I/Oスペースアドレスにアクセスします。対象のアドレスは、RT-edgeタグを定義する際に、書式に従ってAddressプロパティにEdge ECAT I/O ポートの仮想メモリ空間のアドレスを与えることで、通信の確立とデータ交換の対象となります。Edge ECAT I/O ポートの詳細は次の通りです。

仮想I/Oスペースは下記の領域で構成されます。
●	VIOS IN領域			- 範囲: 0x00000000 ~ 0x0000FFFF
●	VIOS OUT領域			- 範囲: 0x00010000 ~ 0x0001FFFF
●	情報領域			- 範囲: 0x00020000 ~ 0x0002FFFF
●	情報領域(統計情報)		- 範囲: 0x00030000 ~ 0x0003001C
●	情報領域(CyclicAnalyzer)	- 範囲: 0x00040000 ~ 0x00040144
<情報領域について>
情報領域には、EtherCATの通信に関する情報が含まれます。以下の表のオフセットは、情報領域のベースアドレス 0x00020000 を加算してアクセスしてください。書き込みはできません。
アドレス 説明 サイズ(byte)
0 ENI内のスレーブ定義数 2
4 オンライン上で検出されたスレーブ数 2
128 VIOS IN領域のサイズ(単位:byte) 4
132 VIOS OUT領域のサイズ(単位:byte) 4
136 情報領域のサイズ(単位:byte) 4
1024 EtherCAT Master 診断情報 4
1028 EtherCAT Slave 診断情報
(1台あたり4byte、接続順、最大8192台まで)
4 x 8192
<情報領域(統計情報)について>
情報領域(統計情報)には、RSI-ECAT HI APIの統計情報が含まれます。
以下の表のオフセットは、情報領域(統計情報)のベースアドレス 0x00030000 を加算してアクセスしてください。
書き込みはできません。
アドレス 説明 サイズ(byte)
0 HI API遷移状態
(0:オープン済み, 1:未オープン, 2:未初期化)
4
4 Init APIコール回数 4
8 Open APIコール回数 4
12 Close APIコール回数 4
16 Read APIコール回数 4
20 Write APIコール回数 4
24 最終エラーコード 4
<情報領域(CyclicAnalyzer)について>
情報領域(CyclicAnalyzer)には、RSI ECAT Masterのツール「CyclicAnalyzer」に表示さていれるサイクル周期情報が含まれます。
以下の表のオフセットは、情報領域(CyclicAnalyzer)のベースアドレス 0x00040000 を加算してアクセスしてください。書き込みはできません。

アドレス 説明 サイズ(byte)
0 マスターステータス
(1:Init, 2:Pre-Operational, 4:Safe-Operational, 8:Operational)
4
4 リクエストステータス
(1:Init, 2:Pre-Operational, 4:Safe-Operational, 8:Operational)
4
8 トータルサイクルカウント数 4
16 最大周期時間 (usec) ※float型 4
20 最小周期時間 (usec) ※float型 4
24 平均周期時間 (usec) ※float型 4
28 カーネルティック設定値 (usec) 4
32 サイクリック時間 (usec) 4
304 現在のサイクリック時間 (usec) ※float型 4
<TagのAddress登録>
Edge ECAT I/O ポートをタグのAddressに指定します。
フォーマットは以下の通りです。

Address=”ECAT/オフセット”
TagのAddress登録
CJ2M.CH[0]	: ECAT VIOS_IN領域	オフセット0をBYTE型(3)のタグに紐づけます。
CJ2M.A[0]	: ECAT VIOS_IN領域	オフセット9をBYTE型(3)のタグに紐づけます。
CJ2M.A[10]	: ECAT VIOS_OUT領域	オフセット0x000AをWORD型(5)のタグに紐づけます。
CJ2M.CH[3]	: ECAT VIOS_IN領域	オフセット3をBYTE型(3)のタグに紐づけます。
CJ2M.CH[5]	: ECAT VIOS_OUT領域	オフセット0x0005をBYTE型(3)のタグに紐づけます。
入力タグ指定
TagRef_INブロックのTagRefアイテムに列挙することで、通信によるデータリフレッシュの対象となります。これによりスレーブ等の接続機器のデータがRT-edgeに読み出されます。
入力タグ指定
出力タグ指定
TagRef_OUTブロックのTagRefアイテムに列挙することで、通信によるデータリフレッシュの対象となります。これによりRT-edgeのデータがスレーブ等の接続機器に書きこまれます。
出力タグ指定
 サンプルシステム
サンプルシステム構成
I-I/OコンテナECATの動作を解説するためのサンプルシステム構成を以下のように定義します。
サンプルシステム構成

I-I/Oコンテナ ECATに関する設定は、コンテナ定義XMLに記述することができます。
タグ名 説明
SERVICE.ECAT.Cycle 1 動作サイクルタイムを指定[ms]
I-I/Oコンテナ ECAT設定
データタグの定義
Edgeタグのデータリフレッシュに関する設定は、コンテナ定義XMLに記述することができます。
Edge ECAT I/O ポートの説明で記載した内容をそのまま使用します。
データタグの定義
動作の確認
RT-Edge標準のオブジェクトブラウザツールを用いると、Edgeタグの値変化をダイナミックに参照できます。
HOME